明治時代に於ける二つの俳句集に對し解説批評を試みた。俳句集出版といふ仕事を通して當代の俳句界を眺める時,單に俳句の作風傾向を探究するよりも別な意味が見出せるように思つた。一つの作品が作られるにも色々な背景を持つてゐるが,一つの書が刊行されるにも亦その背景があるに違ひない。装釘なども時として内容を語る背景となることがある。で私はさういふ面をも考慮しようと努力した。結果から見れば俳句界への苦言となつてゐる點もあらう。とにかく私は卒直に二つの句集全體から受ける感じを記録しようとした。明治時代の新體詩,短歌,のアンソロジーは近頃河出書房から刊行され,好評であるが俳句のそれはまだ出てゐない。今後も出刊されにくいのではあるまいか。なぜなればかくの如きものも商業主義と結びつかねばならないから,明治以後の俳句集が復刻されても余りもてはやされないのではなからうか。然し明治大正の俳書大系が編まれるとしたら,こゝに解説する二つの句集は第一の重要資料でなければならない。departmental bulletin pape
Publisher奈良万葉集の歌語の中には、「タマー」という形で熟語となるものが十指を超えてある。それらは、歌の中でいわゆる枕詞となるものがほとんどであるため、従来その意味のあり様がややもすると単に修...
松本亀次郎は約80年の生涯のうち35年余りを中国人留学生教育に捧げた。日本の公立小学校の平凡な教師であった松本が、なぜ37歳で中国人留学生の日本語教育と深くかかわりを持つようになったのか。その転機は嘉...
110009421671本論を書くきっかけになったのは「アワード」というカタカナ語が、ある週刊英字新聞の中で使われていたことだった。原音を無視した綴り字発音のこの語は近年ずっと私を不愉快にさせる耳障り...
連歌より発達した俳句が、日本語を離れて他言語の詩のカテゴリーとして確立されてきた。多くの日本語学習者が英語で俳句作りの指導を日本語学習以前に受けた。俳句の持つリズムとその簡潔さが、他言語にも受け入られ...
「境界」という概念は、近年人文諸科学において重要な概念の一つとなっており、周知のようなにさまざまな領域で活発に論じられている。しかし本書の鍵概念である「身体境界」は、文化人類学や社会学ではなく精神医学...
助動詞「ベシ」は本来ク活用だが,中世室町期にはシク活用化したものが見られる。本稿では,シク活用が「ツ+ベシ」である「ツベイ」でのみ起きることに注目し,「ベシ」の意味の二面性とモダリティ体系の史的変遷と...
本稿の目的は、イタリア人日本語学習者の中間言語の音声的・音韻論的特徴を分析し記 述することである。分析の際、日本語ピッチアクセントの知覚と生成という二つのパラメ ーターを手掛かりとし、2 種類の横断的...
埼玉県越谷市元代・周徳清の編著になる『中原音韻』は、北曲の「韻譜」とその後部につけられた「正語作詞起例」の二部によって構成されているが、その「正語作詞起例」の中でも特に重要とされているのが「作詞十法」...
青森 おむつ排泄体験による学生の意識の変化及びおむつ排泄イメージの変化を明らかにすることを目的とした。研究方法は本学看護学科学生2年生で同意の得られた91名のおむつ排泄体験記録の記述内容と,おむつ体験...
本研究は、消滅しつつある琉球方言のひとつである八重山方言群波照間方言の音声学的な構造を解明し、それに関連する歴史的・方言地理学的な変異の重要な側面について考察する。波照間方言は波照間島のみならず、石垣...
筝曲の「段物」には、一種の重音奏法といえる「掻手」、「割爪」の技法がよく現われるが、この研究は、それらの技法が、単旋律音楽の中にあって、どんな意味をもっているのか、またどんな機能を果たしているのかを分...
本リストは、ハワイ大学マノア校ハミルトン図書館が所蔵するマイクロフィルム、“Tochi kankei shorui sonota” に収録されている文書のタイトルをとりまとめたものです。 このマイク...
京都の市民のあいだに文学意識の高まりが認められるのは大正期に入ってからである。一九一八(大正七)年に初めて同人詩誌の創刊が見られ、一九二〇年には句詩『鹿笛』と『京鹿子』が相次いで創刊される。両誌とも高...
publisher奈良『太平記』は歴史的事件を素材にした史書という性格の故に、あるいはその分量の膨大さの故に、「抜書」とか「抜萃」とか呼ばれる抄出本によって享受されることが少なくなく、それら具体相の一...
念戒一致ということばがあるが、そもそも念仏行と戒行は一致しない。厭穢欣浄の念仏は現世否定(いかに浄土に生まれるか)の行法、仏教道徳の戒は現世肯定(いかに娑婆で生きてゆくか)の行法である。もし両者が一致...
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